世界は髪の毛を中心に回っている

 先日、道行く女子高生の「最近あの人、頭薄くない?」という会話にドキッとしたばかりだが、

今日は電車でおばさんたちの「あの人髪濃いよね」という会話聞いた。

これを書いている最中もカップルが髪を染める話をしている。

 

まるで世界が髪の毛に取り憑かれ

髪の毛を中心に回っているような錯覚に襲われ目眩がする中、

ひとり焼き肉を焼いている。

 

みんな髪の毛に過敏だ。毛髪過敏症と言ってもいい。

「髪は女の命」と誰かが言っていたし、考えてみるとイスラム教の女性も髪を隠す。

僧侶は頭を丸め、 武士はチョンマゲをゆえる。

 

そう、髪の毛は象徴なのだ

性や年齢、思想までが髪の毛の力を利用している。

偉大なる毛髪、人類を分かつ存在。

私という小さな存在が飲み込まれるのも時間の問題だろう。

 

さて、肉が焼けた。